喪中期間は、様々なしきたりや決まりごとが存在するため、気をつけて置かなければならない風習の1つです。日本でのマナーとして、知らなかったでは済まされない部分であるため、慎重になる必要があります。
今回は、そんな喪中期間における、「結婚式」に関することをまとめていきます。喪中期間に結婚式に参加してはいけないのか。参加しない場合は、どのようにして断ればよいのか。こういった知識をまとめていきます。
また、喪中期間に関して、勘違いをしている方も多いため、今回は喪中期間の続柄上の範囲の解説も加えていきますよ。では、はじめていきましょう。
喪中期間内の結婚式参加は基本的にダメ

今回のケースは、結婚式に参加する場合を想定していきます。結婚式を挙げる場合は、また別の問題が発生しますので、状況をしっかりと確認しておきましょう。
喪中の期間の中では、基本的に結婚式への参加はNGです。近親者が亡くなったということで服喪期間は身を慎み、お祝い事は避けなければなりません。結婚式への参加はお祝い事に当たるため、結婚式参加は避けるべきものになるでしょう。
しかし、結婚式にどうしても出席しなければならない時があると思います。親しい友人の結婚式など、何かしらの役割があり、期日の直前だった…という場合は結婚式にどうしても参加しなければなりませんよね。このような場合は、先方にきちんと状況を説明し、相談して決めていきましょう。こういったことを自分で決めてしまうと、様々な人に迷惑がかかる可能性があります。
本当に「喪中期間」なのか?

単純に喪中の期間とは言っても、故人との関係や続柄によっては「実は喪中期間が過ぎていた」というケースもあります。以下、喪中期間の範囲をまとめてみましたので、「自分は現在、喪中期間なのか?」ということを再確認しておきましょう。
POINT
喪中の期間は関係の深さで決まります
故人の続柄 | 忌日数 | 喪中日数 |
父母 | 50日 | 13ヶ月 |
夫 | 50日 | 13ヶ月 |
妻 | 20日 | 90日 |
兄弟・姉妹 | 20日 | 90日 |
祖父母(父方) | 30日 | 150日 |
祖父母(母方) | 30日 | 150日 |
おじ・おば | 20日 | 90日 |
以上が、関係性の範囲を基準に考えた、喪中の期間です。関係性によって、期間がバラバラになるため、しっかりと確認しておかなければなりません。喪中の範囲は「2親等まで」とされており、範囲と期間についてはきちんと確認しておきましょう。祖父母に関しては、父方か母方かによっても違ってくるため、勘違いの原因となりますので、注意が必要です。
喪中日数の範囲外であれば、結婚式参加はOKとなります。また、「喪中の日数」に関しては、明治時代に発令された「大政官布告」に基づいたものです。現在では既に撤廃されている条例ですので、原則的なルールではないことを知っておきたいですね。結婚式への参加に関しても、相手方との関係の深さによって、相談しながら決めると良いでしょう。
喪中期間の場合の結婚式への参加の断り方とは

喪中の期間と結婚式参加に関するルールなどを確認できたところで、喪中期間内で結婚式に参加することができない場合の断り方を解説していきます。こちらは、「親しい友人」と「取引先などの会社の関係」の2つに分けて紹介をしていきます。
親しい相手への結婚式の参加の断り方
親しい相手の結婚式の参加の断り方に関しては、以下のポイントがあります。まずはそちらを確認していきましょう。
POINT
喪中期間の結婚式の参加の断り方-親しい相手編-
- キャンセルが決まり次第、すぐに伝える
- 理由は「身内への不幸」という表現はしない
- お祝いの言葉は避ける
以上の3つがポイントになります。
まずは、結婚式の参加を断る場合、なるべく早く伝えること。これは、場合によってはキャンセル料がかかったり、先方に迷惑がかかったりする場合があるからです。親しい友人であれば、電話などで早めに伝えることが望ましいでしょう。
また、結婚式の参加を断る際、「喪中期間だから….」という表現はなるべく避けるようにしてください。「身内の不幸」ではなく、「家庭の事情」という表現のほうが適切なものになります。
気をつけたいポイントとしては、喪中期間ということで、なるべく「おめでとう」というような慶びの言葉を口にしないことがあります。慶びの言葉に関しては、服喪期間の終了後に言うようにしましょう。
取引先などの会社絡みの結婚式参加の断り方
続いて、取引先等の会社絡みの結婚式参加の断り方についてみていきましょう。こちらは、電話などではなく「封書」で断ることが一般的なマナーとなります。今回は、喪中期間における、手紙での結婚式参加の断り方を紹介します。
以下が文例です。
結婚式への参加の断り方-手紙-
勤服
このほどは、ご披露宴にお招き賜り、恐縮至極に存じます。
格別のご高配に、感謝申し上げます。
大変申し訳ないことに、家庭の事情により、末席を汚すことがかないません。
当日はご両人の輝ける未来を願い、ご盛会をお祈りすることに致します。
取り急ぎ、お詫びまで申し上げます。
欠席の理由や、心からのお詫びをきちんと伝えるようにしましょう。婚約や結婚の断りは、他に比べてより丁寧な文章にすることを心がけておきたいですね。
また、もう一つ注意する点として、「慶びの言葉」をなるべく控えるようにしておくことです。先方も欠席の理由をなんとなく察してくれるものなので、お祝いの言葉に関しては、喪中期間が終了した後に個人的に伝えるようにしたいですね。